石粉粘土でポケモンフィギュアをつくろう(グレイシア編)

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石粉粘土でポケモンフィギュアをつくろう第16弾!『グレイシア』を作っていきます。今回は少し小さめサイズに挑戦してみました。
るーと
るーと
こんにちは、るーとです。
今回は娘のリクエストでグレイシアです!

今回も粘土は『ニューファンド』を使ってみました。やっぱり硬化後の強度が高く、造形中に誤って折ってしまうということはないですね。造形のプロはコレを使う人が多いです。

石粉粘土とは

石粉粘土は100均でも手に入る造形用粘土で、初心者でも簡単にフィギュアづくりが楽しめます!僕自身も素人ですが少しずつフィギュアっぽく作れるようになってきました。

石粉粘土の特徴や必要なグッズなどは以下の記事を参考にしてください。できるだけ分かりやすくまとめています。

石粉粘土でフィギュアを作ろう!初心者向け解説と道具・工具紹介
「粘土でフィギュア制作をしてみたい…けどよく分からなくて手が出せない」という初心者向けに石粉粘土の造形と必要な道具・工具について解説します!必須レベルに分けて紹介するので、少しずつ揃えていけばOKです。粘土楽しいですよ!一緒に好きなフィギュアを作りましょう。

過去作はこんな感じです。

【過去作】石粉粘土でフィギュアを作ろう!初心者でもできた作品まとめ
石粉粘土なら簡単・お手軽にオリジナルフィギュアがつくれます!「初心者でもこれくらいなら簡単に作れます」ということで作品をまとめています。粘土楽しいですよ一緒に粘土こねましょう!
るーと
るーと
少しでも粘土人口増えればいいな!簡単で面白いので少しでも興味があれば石粉粘土を買って遊んでみましょう。材料費だけなら数百円程度です!

顔の制作

まずは顔から作っていきます。今回も『UV-LEDレジン』を使って『レジンアイ』を作ってみます。まずは顔の中は空洞で作っていきます。今回はやや小さめのサイズに挑戦。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア レジンアイ
フワッと丸めたアルミホイルを芯に輪郭を作っていきます。中が空洞で強度が脆いため、硬いニューファンドを使いました。ラドールの硬度だとこの芸当は少し厳しいかと思います。
外回りができたら『ハンドリューター』で内部を削り空間を広くして作業スペースを確保します。これでも割れないのでなかなかの硬度です。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ハンドリューター

レジンアイ

顔ができたら中から粘土をモニュっと押し出し、レジンアイ』のベースを作ります。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア レジンアイ
実際はあとの塗装でまとめて塗っていますが、瞳をアクリルガッシュで塗装したあとに、表面をうす~くレジンを塗ってレジンアイを作ります。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア レジンアイ
↓このブラックライトとレジン液の組み合わせを使いました!

骨組みの制作

顔ができたらアルミ線で体の骨組みを作っていきます。アルミ線の固定も今まで瞬間接着剤を使って固まるまで待っていましたが、レジンならすぐ硬化するのでレジンでくっつけています。レジンは日常生活の修理にも使えたり本当に便利!
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 骨組み
関節部分以外に芯をつけてバランスを見ます。全体のシルエットをイメージしながらポーズを微修正していきます。このポーズを考えているのが個人的に楽しいです!
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 筋肉
ポーズが決まったら関節部分を粘土で埋めて骨組みとしては完成す。

全身の制作

先程の骨組みに関節の出っ張りや筋肉を意識しながら少しずつ粘土を盛っていきます。大半がどうせ見えなくなってしまう部分ですが、この工程を経ると自然な骨格が出来る気がします。(上手い人は一発でできるんでしょうが・・・)
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 筋肉
どの角度から見ても自然な体を作っていきます。

ヘッドパーツの制作①

なんと言ったらいいか分かりませんが、ヘッドパーツを作っていきます。前述のレジンアイをあとから入れられるように取り外し可能パーツとして作ります。まずは、頭の穴に粘土を押し付けてダボパーツを作ります。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ分割 ダボ
作ったダボパーツに粘土をくっつけて一度思い切って大きめにおかっぱ部分を作ってみて、やすりで削って形を整えて作ります。ダイヤモンドっぽい形で良い感じにできたと思います。
石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ分割 ダボ

耳の制作

フィギュアを作っていると、耳や手など同じ大きさ同じ形を作る機会はよくあります。そういう時に「紙」でサイズ感のイメージをつけつつ複製することをよくやります。上記の写真で耳のイメージをつくった紙を型紙として切り抜けば同じサイズのパーツができます。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 耳パーツ

クッキングシートの上で粘土を広げるとくっつかずに取り外せます。耳の中を凹ませ、動きのあるように軽く曲げて固めて耳パーツとします。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 耳パーツ

固めた耳を本体にくっつけて耳の完成。ちゃんとヘッドパーツが取り外せるようになっています。

ヘッドパーツの制作②

先程のヘッドパーツにもみ上げ(?)を付けていきます。大まかな形を作って乾燥させたあと、『ナイフ形ダイヤモンドヤスリ』を使ってスジ彫りをつけていきます。めっちゃ便利だったので紹介の記事を書きました!

プラモ・フィギュア制作にナイフ形ダイヤモンドヤスリ!狭い箇所でのやすりがけにおすすめ
プラモやフィギュアの制作過程で出てくる「やすりがけ」作業。狭い箇所やエッジを効かせたスジボリなど多様な使い方ができます。 るーと こんにちは、るーとです。 プラモやフィギュア造形をしている必ず出くわす「やすりがけ」作業...

やすりがけ ナイフ形 ダイヤモンドヤスリ デザインナイフ 替刃 スジボリ けがき

①マスキングテープを貼って②テープに沿って優しくスジ彫りをし③テープを剥がす

写真だと分かりづらいですが、もみ上げの先端の模様部分にスジ彫りができています。先端に針金を付けて先程のヘッドパーツに接着してヘッドパーツの完成です。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ分割

おかっぱ+もみ上げ部分だけ取れるように作りました。レジンアイをあとから挿入できることと塗装がやりやすいのがメリットです。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ分割

やすりがけ

各パーツの段階でやっていますが、石粉粘土はやすりがけをしていきます。ニューファンドはラドールより硬いため、#100~240で強めに削っていきます。やすりで成形するのはラドールの方がやりやすいかな〜と感じました。
やすりがけで出てきた凹凸は溶かした石粉粘土を塗り込んで、乾燥後再度やすりがけ。この作業をひたすらひたすら繰り返します。

神ヤス

今回も神ツール『神ヤス』を使っています!初心者でも簡単に滑らかな曲線が作れます。

神ヤス 石粉粘土 やすり プラモ

神ヤスが神すぎるので記事にまとめました!以下のリンクで使い方のコツや種類をまとめています。

プラモ・粘土のやすりがけ必須アイテム『神ヤス』使い方のコツや種類
フィギュアやプラモづくりをしていて必須となる「やすりがけ」作業。やすりがけが最高に楽しくなる神アイテム「神ヤス」について、使い方のコツや種類など紹介していきます。

神ヤスとは?
スポンジと布ヤスリが合体された商品で、フィギュアに滑らかに接触できるためとても扱いやすいヤスリです。特に曲面部分のヤスリがけがすごくきれいで滑らかにできます!神ヤス 石粉粘土 やすり プラモまた、サンドペーパーは基本使い捨てですが、神ヤスは石粉粘土を削った程度ではほぼ目詰まりしません。(サーフェイサー後は無理)使用後に水洗いをすれば石粉粘土は水に溶けて流れていくので、何度でも再利用できます。神ヤス 石粉粘土 やすり 水洗い限度はあるでしょうが、1年ほど使っていてもほぼ劣化なしでスポンジのヘタリもありません。最近100均にもスポンジヤスリが売ってましたが全然ダメでした。ゴッドハンド製の神ヤスは、まさにです。

アクリルガッシュ塗装

アクリルガッシュ筆塗りで塗装していきます。塗る方向を90°変えて重ね塗りすると筆ムラがなくキレイに塗れます。

ヘッドパーツ塗装

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア アクリルガッシュ 塗装 筆塗り

パーツ分割していると塗装がやりやすいです。ダボなどに持ち手をつけて塗装していきます。ベタ塗りはベタ塗りで良いんですが、今回は色を変えて濃淡を表現してみました。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア アクリルガッシュ 塗装 筆塗り レジン

おかっぱパーツ部分だけレジンを薄く塗り固め、ツヤツヤになるようにしてみました。

本体塗装

本体も塗っていきます。こちらもパッと見では分かりづらいですが光の当たる部分は明るく、陰になる部分は暗い色で濃淡を付けています。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア アクリルガッシュ 塗装 筆塗り

トップコート

塗装完成後、トップコートで表面をコーティングしておくことも大事です。特にアクリルガッシュでの塗装の場合は、少しの衝撃で塗装面が剥げてしまいます。

トップコートとは?
フィギュアの最後の仕上げとして表面を保護するものです。アクリルガッシュなどの塗装は乾燥後に少し擦るだけで塗装が剥げてしまいます。下の画像を見てください。
石粉粘土 ポケモンフィギュア 仕上げ 保護 トップコート
一番左のトップコートをしていない部分は爪楊枝で少しこすっただけで塗装が剥げています。トップコートを吹いた後は少し凹むくらいで済み、乾燥後に2度重ねるとより衝撃に強くなります。石粉粘土 ポケモンフィギュア 仕上げ 保護 乾燥 トップコートトップコートを吹いた後はできるだけホコリがつかないように乾燥させます。ここまで過敏にならなくてもいいですが、乾燥させる部屋は湿度が低くホコリの少ない部屋がベストです。

合体

塗装とトップコートが終わったら、各パーツを合体させていきます。レジンアイを後入れすることで、目だけをキラキラさせることができました。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ合体

最後におかっぱパーツをはめて接着剤で固めて本体の完成です。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア パーツ合体

おぉ~動きがあってなかなか良い感じにできたと思います。

土台(ジオラマ)制作

さて、今回はグレイシアの氷をイメージしたジオラマに挑戦していきます。氷のようなキレイな柄の入った良いお皿が売っていたのでこれをベースにしていきます。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷

お皿が完全に透明なので、青みを付けていきたいと思います。青を混ぜたレジンとさらに白も混ぜた二色を準備します。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 レジン

底の部分は青だけのレジンを塗って硬化。上の層は白も混ぜたレジンを薄く重ねて硬化させ、お皿全体をうっすら青くすることができました。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 レジン

氷パーツの制作

氷パーツを作るため、100均でポリスチレンフォームというものを買ってきました。ジオラマでよく使われるスタイロフォームと同じような素材でしょうか。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ポリスチレンフォーム

なんとなく尖らせるように切り取ったポリスチレンフォームの角を切り取っていき岩のような形を作っていきます。角面を中心に白っぽく塗装をし、最後に表面をレジンでコーティングすると氷柱の完成です。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ポリスチレンフォーム

次に氷の地面を作っていきます。それっぽい形に切り出し、爪楊枝をつかってヒビを入れていきます。氷柱と同様に白っぽく塗装します。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ポリスチレンフォーム

氷の地面にちぎった綿をのりでくっつけて、ボンドを水に溶かした「ボンド水」を準備します。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ボンド 綿

綿の上からボンド水を吹きかけ、乾燥すると氷の中の空気のような表現ができます。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ボンド 綿

さらにその上からレジンを薄くぬると、氷の地面が完成です。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 氷 ボンド 綿 レジン

う~んなんか思ってた感じと少し違くて、物足りない・・・ということで次に雪の表現をジオラマに追加しました。

雪ジオラマの制作

ジオラマで雪を表現するためには、「水+ボンド+重曹」を使います。適当ないらないカップ(写真はヨーグルト容器)とダメになっても良い筆も準備します。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 雪 ボンド 重曹

「水(1):ボンド(1)」を混ぜ、そこに重曹を入れていきます。想像より大量に入れてちょうど良いくらいでした。溶け切らなくなって、混ぜている時に「ジャリッ ジャリッ」と音がするくらいがちょうど良いと思います。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 雪 ボンド 重曹

出来た雪の元を筆で塗りたくっていきます。氷柱や地面、グレイシアの脚などにもたくさん塗りたくっていきます。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 雪 ボンド 重曹

指でこすると簡単に取れてしまいそうですが、乾燥すると結構強固にくっついておりパラパラ取れてくるということはありませんでした。

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア ジオラマ 雪 ボンド 重曹

完成

雪の元が乾燥したら、雪原のグレイシア完成です!

石粉粘土 自作フィギュア グレイシア 完成

動きのあるポーズとどの角度から見ても自然な肉体、氷の世界にいる感じがとてもよく出来たと思います。

前回のミュウツーからレジンを導入しましたが、本当にフィギュアづくりの可能性が広がりましたね。子供のおもちゃ修理に使えたり本当に便利な素材です!

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子どものために始めた粘土ですが、普通に自分の趣味になりました。今回は大好きブイズのグレイシアをジオラマも含めて頑張って作りました。

既製品やガチャガチャで手に入れるのも良いですが、自分も楽しみつつ世界に一つだけのフィギュアを子どもにあげれるのも楽しいですよ!あなたも粘土をやってみませんか?

これからもゆるく、しっかりと生きていきましょう!

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