石粉粘土の特徴や必要・あると便利な道具をまとめていきます。趣味としてのハードルはかなり低く、お金もかからず遊べるのでおウチ時間にオススメです。
↓初心者ですがこんなミュウツーも作れました!自分の好きなフィギュアをゼロから作れるの楽しい!
グッズもまずは何か作品を作ってみて、必要に感じれば買い足していくので全然OKです。
まず初めは『石粉粘土』『スパチュラ』『神ヤス』『アクリル絵の具』があれば、ある程度の作品は作れます。
このページを見てくれているならば、多少なりともフィギュア製作に興味があるはず!難しそう…とやる前に諦めるのではなく、まずは粘土を触ってみましょう!フィギュアの作り方は以下の記事にまとめてます。
石粉粘土とは?
石塑粘土(せきそねんど)とも言いますがメーカーの表記が違うだけで成分などはほぼ同じものです。当サイトでは石粉粘土(せきふんねんど)で統一します。
文字通り石の粉が材料で接着剤などで粘土状にしてあります。紙粘土よりも粒度が細かいため、ボサボサにならず仕上がり表面がとても滑らかになります。造形のプロも使っている粘土です。
石粉粘土は乾燥すると硬化し、水を加えると再び柔らかくなります。石粉粘土の基本は硬化したあとに削って成形しますが、削りすぎても水を混ぜて盛り直すことができ何度失敗してもやり直しが効きます!これがオススメの一番の理由です。
保存方法
過去作品
僕も造形なんてしたことない素人でしたが、結構簡単に作れます(過去作はこちら)。ポケモンメインで作ってます!自分の好きなポケモンのオリジナルフィギュアを作れるのが楽しすぎます!
必須度★★★★ 石粉粘土
まずは材料の石粉粘土が無いと始まりません。いくつか試した結果、僕のオススメは『ニューファンド』、『ラドール プレミックス』、『Mr.クレイ 軽量石粉粘土』の3つです。
ニューファンド
造形プロ御用達の石粉粘土といえばコレ!いくつか石粉粘土を使ってみましたが、きめ細かさ・硬化後の強度などは『ニューファンド』が一番ですね。
一つ700円程度と他の石粉粘土に比べると少しお高めですが、300円プラスするだけの価値はあります。ページトップにあったミュウツーはこれを使っていますが、使ったのは3分の1袋くらいなので230円くらいですね。
ラドール プレミックス
超大手パジコさんが販売しているラドールシリーズの一つです。『ラドール』と『ラドール プルミエ』を混ぜた中間の特徴を持っており、柔らかすぎず固すぎず非常に成形しやすいです。
初めて石粉粘土を触る初心者に特にオススメです。一つ400円程度ですが、小さいフィギュアであればかなりの数が作れます。
Mr.クレイ 軽量石粉粘土
”軽量”石粉粘土で、ラドールに比べると圧倒的に軽く柔らかいです。キメも細かく扱いやすくて、値段はラドール プレミックスと同じく一つ400円程度と破格です。
ラドールに比べて乾燥前の造形時に気持ち毛羽立ちがあります。(乾燥後にやすりがけをすればキレイになる)また、非常に柔らかく少し力を加えると変形してしまうので繊細な扱いが必要です。
乾燥後が驚くほど軽いので作りたい作品によって使い分け、組み合わせるのも良いと思います。(重心部分は重いニューファンド、先端の翼などバランスが崩れそうな部分はMr.クレイ)
ダイソーの石粉粘土も使ったことがありますが、非常に粗くもろい…。圧倒的にメーカー品の方が扱いやすく仕上がりもキレイです。数百円程度なので、石粉粘土はメーカー品を買った方が良いと思います。こればかりは自分の手で試してみて欲しいです。
必須度★★★☆ スパチュラ
必須度を一つ下げたところで『スパチュラ』があると便利です。「スパチュラってなんぞや?」と、ようするにステンレス製の『へら』のことです。粘土を始めた頃は名前も知りませんでしたが、一つ目に列挙するくらい粘土造形においては必須だと思います。
僕も最初の作品の時は指やつまようじで造形していましたが、スパチュラを初めて使い感動しました。一度買えば劣化せずに使い続けられるのが良いですね。
継ぎ目消し・スジ彫り・凹凸ならしなどが格段にしやすくなります。スパチュラは10本セット(両面で20種類のへら)を買いました。色々試していくと、結果的によく使うのは4本程度に絞られていきます。自分が使いやすいものを探していきましょう。僕がよく使うのは以下のとおりです。
①曲がりのついたスパチュラ
一番よく使うのはこの曲がりがついたスパチュラです。パーツと本体をくっつけたときの継ぎ目をならす・浅いスジ彫り・狭い部分での調整など使い勝手が良いです。パーツを少し削りながら本体に押し当てるイメージで継ぎ目ならしをします。
②ナイフ形のスパチュラ
次によく使うのはナイフ形のスパチュラです。粘土を切断・深いスジ彫りなどハッキリとした輪郭部分に使いやすいです。下の画像の目・口・毛のスジ彫りなどはナイフ形のスパチュラを使っています。①より深く、鋭いスジを掘る時に使います。
③耳かきみたいなスパチュラ
先端に小さな丸がついているスパチュラです。小さなパーツをくっつける場合や、「このあたりに目をつける!」など場所の目印をつける際によく使います。他にもすごく狭い箇所で滑らかな凹みをつけるのに便利です。下記画像の指先の腱の凹みに使いました。
④スプーン形のスパチュラ
スプーンのようなスパチュラです。やや広い範囲を表面をならしたりする際に使います。(他にもありますがここでは書ききれないのでそのうちスパチュラ専用の記事を書きたいと思います)
シリコン筆
滑らかに整形するためには『シリコン筆』もおすすめです!本来はネイルアートに使うものですが、ほどよく柔軟性があり滑らかにならすことができるため、硬い『スパチュラ』と使い分けていきます。
目の周りなど滑らかな整形に使いました!粘土に沿って筆先が曲がり自然な曲面ができます
必須度★★★☆ やすり
石粉粘土での造形において必須なのが乾燥後のやすりがけです。思い描く形よりやや大きめに作って、やすりがけで形を微修正していくのが基本になります。表面処理をしっかりやると作品の出来がめちゃくちゃ良くなります。
↓やすりがけすると表面がこんなにキレイになります。
いくら指やスパチュラで表面をならしても細かい凹凸を完全には消せません。粗いやすり(数字の小さい)→キメ細かいやすり(数字の大きい)を順番にかけて表面処理をしていきます。あまりにも大きな凹凸は下記画像のように溶かした粘土を盛って修正します。
作るフィギュアの大きさにもよりますが、僕は大体下のように番数を使い分けています。
#600・#800:形の微修正(使用頻度高)
#1000:表面を滑らかに仕上げ
100均でサンドペーパーのセットも売っていますが、圧倒的におすすめは『神ヤス』です!サンドペーパーと違い繰り返し使えるため、結果的にお得です。というかこの商品マジですごいのに安すぎます。
神ヤス
スポンジと布ヤスリが合体された商品で、フィギュアに滑らかに接触できるためとても扱いやすいヤスリです。特に曲面部分のヤスリがけがすごくきれいで滑らかにできます!
また、サンドペーパーは基本使い捨てですが、神ヤスは石粉粘土を削った程度ではほぼ目詰まりしません。(サーフェイサー後は無理)使用後に水洗いをすれば石粉粘土は水に溶けて流れていくので、何度でも再利用できます。
限度はあるでしょうが、1年ほど使っていてもほぼ劣化なしでスポンジのヘタリもありません。最近100均にもスポンジヤスリが売ってましたが全然ダメでした。ゴッドハンド製の神ヤスは、まさに神です。
ナイフ形ダイヤモンドヤスリ
必須度★★★☆ アクリル絵の具・アクリルガッシュ
造形後の塗装はフィギュアの出来に大きく影響してきますが、エアブラシでの塗装は正直初心者にはハードルが高く有害性もあります。初心者には安全・簡単なアクリル絵の具・アクリルガッシュでの塗装をおすすめします。上記リンクの商品なら筆もセットで付いてくるうえ、めっちゃ使う白色がたくさんあるのでおすすめです!(マジで白色はめっちゃ使います。)
石粉粘土は水に弱い(乾燥後も水で再成形できる)ですが、アクリルガッシュ塗装後は若干の耐水性を得られます。
アクリルガッシュは乾燥後、若干色合いが濃くなります。(暗く落ち着いた感じに)色を塗る際は、思い描くイメージより一段階明るい色で塗るとちょうどいいと思います。
下記のイーブイは完全に思ってた色より濃くなりました。塗っている時の色は丁度よかったのですが、乾燥後一段階暗い色合いになってしまいました。
アクリルガッシュとアクリル絵の具
正確に言うと、僕はアクリル絵の具ではなくアクリルガッシュを使っています。アクリル絵の具との違いは以下の通りです。特に筆ムラが起きにくく、塗り直しが効きやすいということで初心者でも扱い易いです。
◆筆ムラが起きにくく滑らかな表面にしやすい
◆乾燥するとツヤが消え、マットな質感になる
面相筆
使っている筆はほぼ100均ですが、目などの細かい部分の塗装用筆(面相筆)だけ別で買いました。
神ヤスもそうですが、『ゴッドハンド』さんの製品はどれも良いモノですね。造形界隈では超メジャーどころです。目の中は流石に面相筆じゃないと塗りが難しいです。
目の中の細かいグラデーションやハイライトなどは上記の面相筆使ってます!↓
ドライブラシ
ウェットパレット(ウォーターパレット)
アクリル絵の具は速乾性もあり、塗装作業中にもどんどん絵の具が乾いていきます。そこで、ウェットパレット(別名:ウォーターパレット)がかなりおすすめです!
詳細は以下の記事にまとめています!
水に浸したスポンジ(スポンジの半分程度まで水)・タッパー・クッキングシートで自作したウェットパレットを使えば、塗装中に塗料が乾くことなく、蓋を閉めれば一週間後でも使うことができました!平日は時間がなく塗装が複数日にまたがることもあるので、なかなかいい感じでした。
(一週間後の様子)乾きはなくやや分離していますが、混ぜれば色をキープできています。
作るのが面倒くさければ既製品もあります。安いものは200円くらいなので、買ったほうが良いかもしれませんね。自作だとクッキングペーパーが丸まって、パレットを水平にするのが難しいです。
必須度★★★☆ 針金・アルミホイル
針金は大きいフィギュアの骨組みに、アルミホイルは粘土の芯材として使えます。これは100均で十分ですのでお近くのショップで。
針金(アルミ線)で骨組み
石粉粘土は乾燥後硬化しますが、大きいフィギュアとなると自重を粘土だけで支えるのは困難です。またちょっとした衝撃で折れてしまいます。
フィギュアのサイズ感の把握や乾燥・塗装時の支えにもなるので、針金(アルミ線)でフィギュアの骨組みを作ると良いです。(アルミ線は100均で十分)よく使うのは直径2mmの針金です。また針金で骨組みを作る際は、ラジオペンチも必要になるので買っておきましょう。
アルミホイルで芯材
アルミホイルは石粉粘土の乾燥時間の短縮と粘土の節約ができます。大きさにもよりますが、石粉粘土を完全に乾燥させるには1〜2日かかります。大きな粘土の塊にしてしまうと、中心まで完全に乾燥させるには3日以上かかってしまいます。
ある程度のサイズのフィギュアをつくるなら、芯材は必須です。発泡スチロールなどでもできますが、好きな形を作るにはアルミホイルが扱いやすいです。
必須度★★☆☆ ハンドリューター
粘土に限らず便利なのが、『ハンドリューター』です。パーツを一度作ってみたけれど、思ったより長い or 短い場合は一度切断して作り直します。その際に手動でやるのは困難なので、電動工具があると便利です。他にもドリルビットで穴あけもよく使います。
ミニルーターともいい、木材から金属まで加工できる小型の電動回転工具です。先端につけるパーツ(ビット)を付け替えれば、穴あけ・切断・研磨・切削などが簡単にできます。子どものおもちゃ加工・日用品修理・趣味まで色々な場面で役に立ちます。DIYの幅が大きく広がるので、1セットは持っておくのがオススメです。
(ビットの種類は統一規格があるため、必要なものは買い足しが可能です。下記のダイヤモンドカッターはダイソーで売っています。)
コードタイプや充電タイプ、サイズなど色々とありますが、ガチ加工でなければ上記リンクのような充電式の小型タイプで十分です。僕もコレを使っています。
必須度★★☆☆ カッターマット
フィギュア制作をしていると、耳・手・ツノなど左右対称のパーツを作る機会に必ず直面しますが、これが案外難しいです。カッターマットは作業場であるとともに目盛りがついているということが非常に大きなメリットです。目盛りに合わせて左右パーツを作ると比較的簡単に左右対称にすることができます。
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